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2010/04/18

叔母の遺作3首

苦しみの一夜のあとにイエローの早春の花に逢いにけるかな

うつうつとまどろむ夢になつかしき青き山河の月にうかびにけり

ふるさとのきずなゆかしき親子ガメともに眠らん緑の中に

 叔母の遺作である。
昨夜、お通夜のあとで叔父が読んだメモを書き写させていただいた。
おそらく口述筆記と思われる。叔母自身が書けば旧かなづかいだったのかもしれない。

叔母というのは妻の母の弟の妻である。
彼女は三重県久居市(今は津市)の出身で、母一人、娘一人の親子だった。
万葉集から古今、新古今あたりが専門だったらしい。
高校で古典の教師をしていた。妻も妻の妹も教え子である。
東京の大学でドイツ語の教師をしていた叔父と結婚したが、子どもはいなかった。

千葉県に住んでいたので、千葉県の斎場で通夜が行われたのだが、参列者のうち首都圏の住人は喪主である叔父と私の妻の妹だけ。
他は亡くなったときに四日市から真っ先に駆けつけた叔母の従姉妹、岐阜から飛んできた教え子、そして妻と私と息子だった。
執り行ったお坊さんも津のお寺から来てくださった。
長い間千葉県に住んでいる叔父夫婦であるが、客死という言葉が思い浮かんだ。
人数はとてもすくない通夜だったが、ほんとうに彼女を慕う者たちによって営まれた通夜だった。

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