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日毎の糧:ルカによる福音書16:1~18

ルカ16:1~13「不正な管理人」のたとえ
 不正経理がばれた家令、失業後の対策として面倒を見てくれる人間を作ろうと、更に不正を重ねる。主人から借金をしている人の借金を証文を書き換えて勝手に減額してやったのだ。こうやって何人にも恩を着せて、いざというときには「あの時助けてやったじゃないか、今度は俺を助けてくれよ」と言おうという算段だ。
 ところがこの家令の主人はこのやり方をほめたという。イエスの話の中でも難解な個所として知られている。
私には「これが正解」という解釈はわからないけれど、私なりに理解を試みると…

この世の子らは、自分の仲間に対して、光の子らよりも賢くふるまっている。(16:8)
 イエスは「この世の子ら」と「光の子ら」を分けて考えている。この世の子らのやり方がうまい、利口だからといってこの世の子らが光の子らになれるわけで はない。この区別は重要だと思う。端的に考えれば、人々の心をつかんで自分たちが伝えたいことを伝えるやり方は教会よりも商売人の方がはるかに上手であ る。だからといって量販店が大教会に、広告代理店が伝道団体になるわけではない。だが人々の心をつかむという事に対する忠実さは、世の商売人に見倣う必要 があるだろう。

不正にまみれた富で友達を作りなさい。(16:9)
 ここではこれに続く「金がなくなったとき、あなたがたは永遠の住まいに迎え入れてもらえる」に重点があり、富に重点は置かれていない。「金の切れ目が縁の切れ目」にならない友だちを作ることが大切なのである。したがって、単に借金をまけてやった程度では一生の友になるのは難しいのではないだろうか。そのあたりはたとえ話の限界かもしれない。

小さな事に忠実な者は、大きな事にも忠実(16:10)は、主人に対する忠実というよりは、借金をした人に対する忠実ではないだろうか。信頼を築くことの大切さが、主人ではなく、借り手に向かっている。それにもかかわらず主人はその関係作りをほめたというのだ。
本当に価値あるもの(まことの富)とは命を指していよう。借金問題をきっかけに信頼関係をしっかり作っておけば、食い詰めた時に助けてくれる友ができるということだろう。

二人の主人に仕えることはできない。この家令は主人に忠実であるよりは、金に、また金でつながった人に仕えた。これは神か富かという選択肢にもなる。

ルカ16:14~18 律法と神の国
 ここは一つのまとまりとみることが難しいように思う。
・14~15節「人に尊ばれるものは、神には忌み嫌われる」は、前の段落のこの世の子らと光の子らにつながるように感じる。
・16~17は先行する節にどうつながるのかわからない。
 律法と預言者、つまり旧約はヨハネまでのもので、それ以後は福音が告げ知らされている。という明確な時代の転換を言っている。ところが17節では律法はそう簡単に廃棄できないとも言う。
・17節は離縁について。なぜこれがここにあるのかわからない。
 推測としては、ある条件を満たせば、離縁していいとされているが、神さまの律法は「神が合わせたものを人が引き離してはならない」であって、神の前には離縁されていないのだ。だから、離縁してはならないし、離縁された女と再婚してもならない、ということだろう。
そうすると「離縁してよい」というのは15~16節の文脈に当てはめると、離縁してよいというのは福音で、しかし離縁してはならないという古い律法がまだ生きている。ということなのだろうか。それはあり得ないように思われる。やはり難解でわかりかねる。

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コメント

聖書にあまり詳しくはない信徒ですが、
法華経、譬喩品「火宅の子らの喩」を思い出しました。
火宅の子らを救い出すための、大らかな方便。
手段より、真理(借財、富=神の恵)こそが重要。
間違いでしょうか?

投稿: 剣睛山 | 2011年3月 9日 (水) 11時41分

法華経は中味を全く知らないのですが
前半の「不正にまみれた富で友達を作りなさい」は「手段より、真理」という解釈が可能だと思います。
後半が難しかったです。

投稿: KADESH | 2011年3月 9日 (水) 16時22分

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